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さまよう魂たち

さまよう魂たち  (ユニバーサル・セレクション第5弾) 【初回生産限定】1996年ニュージーランド=アメリカ
監督:ピーター・ジャクソン
出演:マイケル・J・フォックス、トリニ・アルヴァラード、ピーター・ドブソン

(´▽`)つ★★★★☆

<ストーリー>
車の事故で妻を失って以来、フランクは霊能力を持つようになった。
そんな彼は3人のゴーストと手を組んで、悪霊祓いの詐欺商売を始めていた。
一方、女医のルーシーは、厳格な母親と暮らすパトリシアを往診。
パトリシアは、かつて患者や医師など12人を殺害した看護士パートレットの恋人だった。
ある日、ルーシーの自宅でフランクが仕掛けていないポルターガイストが発生し、ルーシーの夫が急死する。


監督は「ロード・オブ・ザ・リング」のピーター・ジャクソン。
製作総指揮はロバート・ゼメキス。
そして、主演がゼメキスとは「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で組んだマイケル・J・フォックス。

tamashiitati2.jpg実はこの作品、まったく期待しないで見始めたんですよね。
ところがテンポがとても良く、出てくるゴーストもユニークだし、笑いどころもちゃんと押えてありながら不気味な雰囲気もたっぷりで、謎が深まっていく辺りまで中だるみなし。
一気に見入ってしまいました。
この時期、マイケルは闘病中ですから顔色が悪いんですけど、役柄の設定によって気にならないようにしてありますね。
それでもかなり動き回っているので、「大丈夫だったんだろうか?」と、心配はしましたが・・・。

tamashiitati3.jpg出てくるゴーストは、なかなかユニークなキャラが多かったです。
特にほとんど骨になってる「判事」と呼ばれているゴースト。
それと、墓地に出没する鬼軍曹は瞬時に色んな武器を変えて、ガンガン撃ちまくるゴースト。
その鬼軍曹は「フルメタル・ジャケット」のハートマン軍曹を演じたリー・アーメイなので、「おおぉ!!」と唸りました。
そんなゴーストたちとフランクの掛け合いは面白い。

tamashiitati5.jpgお話は、ルーシーの自宅でポルターガイスト現象が起き、その後に夫が心臓発作で急死してから不可解なことが次々と町で起きる。
フランクだけが見える、額に数字が浮かび上がった人が突然死する・・・ということが続いていくのです。
ゴーストが見えるフランクは、それが悪霊の仕業だと知るんですけど、誰もフランクの言うことなど信用しない。
そこへ、変にビビリ屋なFBI捜査官まで登場し、仕舞にはフランクが町の人々の死に関係していると疑われてしまう。

tamashiitati.jpgその悪霊は黒いマントに斧を持ってる、まさに「悪霊!!」という姿なのも微笑ましかったりします。
でも壁紙やカーペットなんかの下で何かがス〜〜ッと動いてるような描写は怖い。
そして、これが単なるお化け退治ではないっていうのがミソで、最後まで目を離せない展開が待っております。
結構、ドキドキハラハラしますよー。

観れば面白い作品なのに、知名度が低すぎなのが残念ですねー。
マイケル・J・フォックスが病で一線を離れてしまったゆえに、過去の人・・・という印象があるせいでしょうかねぇ?
ちょっとB級の匂いもする作品ですけど、いかにも出てきそうな屋敷などのセットは立派。



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2007年09月01日 映画あ〜さ行 1990年代 トラックバック:0 コメント:0

ショー・ミー・ラヴ

ショー・ミー・ラヴ1998年スウェーデン
監督:ルーカス・ムーディソン
出演:アレクサンドラ・ダ−ルストレム、レベッカ・リリエベリ

(´▽`)つ★★★★★

<ストーリー>
スウェーデンのオーモル。
14才のエリンは平凡な毎日に退屈していた。
ある日、学校の嫌われ者のアグネスから誕生日パーティに誘われた。
エリンは姉と留守番中、退屈しのぎにアグネスの家に訪れる。
エリンは姉から「アグネスはエリンに気がある」と聞かされ、悪戯でアグネスにキスをしてしまうが・・・。


元々詩人で成功していたムーディソンが監督をした長編作。

sml5.jpgホームビデオで撮影しているようなズームを用いたりして、それだけでも身近な雰囲気を出している。
エリンが退屈でどうしようもない感じとか、意外とハリウッド映画では見られないようなリアルな描写なんかが目を引きます。
作品に登場する少女たちの抱えている悩みが身近で、「そうそう、わかる」という共感も違和感なく共有できることが凄い。

アグネスがエリンをチラチラ見ているのも、学校で好きな人を目で追いかける経験があった人には痛いほど気持ちがわかりますね。
学校で孤立している姿も、親が「お友だちを家に呼んだら?」なんていう大きなお世話も、何十年も先の将来を諭す親の鈍感さも、些細なことだけど等身大なことばかり。

sml4.jpgこの監督、どうしてそこまで女の子のことがわかるの?というくらい、鋭い観察力を持っていますよね。
アグネスがレズだという設定にも見えますが、実はそうじゃない。
ティーンエイジの女の子独特の同性との関係・・・っていうのを描いていて、セクシャルな関係とは違う精神的な繋がり。
女の子同士、学校で腕を組んで歩いたり、一緒にトイレへ行ったり・・・それは男の子にはわからない関係なんですよね。

映画の中の男の子たちもまた、「男ってそうだよねー」という姿。
ナイーブだったり、女の子をどこか馬鹿にしてたり、男同士でわかる話で盛り上がったり・・・思春期の男女の差がよく出ていました。

sml.jpgいやぁ〜、この作品はまるで自分の中・高校生時代を見てるようで、なんとも言えないノスタルジーを感じて、だからこそ痛かった。
アグネスがエリンのことが好きだからレズ・・・っていうんじゃないっていう。
エリンもまた、自分の話を聞いてくれるアグネスと一緒の方が楽しい・・・でも仲良くなったってレズじゃない。
ですから、これは同性愛に目覚めた映画という風に受け取るなかれ・・・ってことを申し上げておきます。

女同士の仲・・・って、時には友だち以上の感情に似たことがあるという、そういう実態を瑞々しく描いたこの作品はお見事です!


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2007年08月23日 映画あ〜さ行 1990年代 トラックバック:0 コメント:0

シリアル・ママ

1994年アメリカ
監督:ジョン・ウォーターズ
出演:キャスリン・ターナー、サム・ウォーターストン、リッキー・レイク

(´▽`)つ★★★★☆

<ストーリー>
社会のルールを重んじ、家族を大事にする主婦ビヴァリーは、自分にとって気に食わない人間に対し、次々と容赦なく制裁を与えていく。
やがて、殺人容疑で逮捕されたビヴァリーは、無実を主張し、全米の注目を集めていく。


冒頭に「これは実話です」と出てくるんですけど、本当かどうかは不明。
もしかしたら、そこら辺もジョークなんではないかと思いますが・・・というか、そう思いたいくらいの内容ですので・・・。
独善的なビヴァリーが、イラっときた相手を次々に殺害してしまうシリアル(連続殺人)ママ・・・という、かなりスパイシーなブラック・コメディ。

mom2.jpgビヴァリーは、とてもキチンとした主婦。
家の中でガムを噛むことを禁じ、ゴミの分別も徹底し、車に乗る時は必ずシートベルトをする。
食事の前のお祈りだってやる。
そんな徹底しているビヴァリーだからこそ、無頓着な人間が許せないのです。

多かれ少なかれ、人間は自分の中にルールを持っていて、「〜〜すべき」「〜〜でなければならない」という価値観があるもの。
それ故に、自分の価値観から外れた行為に対してムカッとくるのは、誰もが経験していることだと思うんですよ。
ビヴァリーのやってることは極端であるけれど、どこか共感めいた気持ちもなきにしもあらず。

しかもビヴァリーは、自分勝手のように振舞っているように見え、実は人から背中を押されてる部分があるんですよね。
自分はムカつく、そして誰かも同じ相手にムカついてると知ると、それで自分の腹立たしい感情が正当化される。
あとは行動に移すのみ。

mom.jpgビヴァリーの行動は本末転倒のようにも見えるんですけども、アメリカでは「命を粗末にしてる」とかで堕胎手術をした医者を殺害した宗教団体がありますから、まんざら映画だから極端・・・って話でもないんですね。
このように、この作品はアメリカ社会を痛烈に風刺しているとも言えます。
ビヴァリーの独善的なところは、まんまアメリカでもありますし・・・。
何をやってもビヴァリーがサバサバしていているのは、正義をまっとうした満足感からでしょうからねー。

こういう神経図太い女性にピッタリなキャスリン・ターナー。
目が笑っていない笑顔が申し分ないです。
それでいて、頭ん中がお花畑っぽい雰囲気も最高。
まさにその怪演っぷりが、彼女に目をつけられたらヤバイ!っていう恐さを醸し出している。
とても潔いバカバカしさと毒を堪能できる、ブラック・コメディです。

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2007年07月02日 映画あ〜さ行 1990年代 トラックバック:0 コメント:0