リトル★ニッキー
2000年アメリカ監督:スティーヴン・ブリル
出演:アダム・サンドラー、パトリシア・アークェット、ハーヴェイ・カイテル
(´▽`)つ★★★☆☆
<ストーリー>
地獄の魔王一家の末っ子ニッキー。
彼の2人の兄、エイドリアンとカシアスは次期魔王の座を狙っていたが、父親は引退時期を延ばし譲らなかった。
それに腹を立てた2人の兄は、人間界に自分たちの地獄を作ろうとして地上へ出て行ってしまう。
悪の魂が欠けたことで地獄の入り口が閉じられ、魔王の身体が崩れ始めた。
ニッキーは、兄を連れ戻す使命を受け、地上へ降り立つ。
日本では大変不評だったため、早々と上映を打ち切った作品だそうで・・・。
アメリカのコメディ映画は日本ではウケない・・・という訳で、私もこの映画はスカパーでなければ観ることはなかったでしょう。
「笑い」というのは「泣かせる」よりもお国柄も影響するし、難しいってことなんでしょうけど、この作品は案外楽しめましたよ。
まずは、この映画は相当高い制作費だったことに驚き。これほどまでのおバカ映画を億単位の制作費で作ったアメリカって・・・・。
ニッキー役のアダム・サンドラーは、アメリカではかなり知名度のある人で、あの有名な「サタデーナイト・ライヴ」出身。
彼だからこそ驚くべき人たちがこの映画に出た・・・と言っても過言じゃないらしいです。
シリアスな役もできるアダム・サンドラーですけど、この映画ではかなり可笑しい。
「ゲゲゲの鬼太郎」みたいな髪型で、顔がひん曲がってて、喋り方もヘロヘロ。
魔王家の息子なのに、心優しいんですねー(実は魔王と天使のハーフなのです)
そんな彼が兄を探すためにNYのマンハッタンへとやって来た。
地上に降りたニッキーは、いきなり車にはねられて地獄へ逆戻り・・・死んでも死なないので、そうやって地上のことを覚えていくんですねー。そんなニッキーをサポートするのが、人間の言葉を喋るブルドック。
ちなみに、この作品は日本語の吹き替えで観たんですけど、日本語の吹き替えの方がより面白いかも。
ブルドックが大阪弁だったり、登場人物のキャラクターが漫画チックなので、大げさな吹き替えも違和感なかったです。
そのブルドック君は、日本のお酒のCMに出たことがあるらしいですね。
ブルドックから食べ物の食べ方まで教わるニッキー。
そして、クェンティン・タランティーノが変な宣教師役で出ていますが、本当にそういうのが好きな人ですねー。
イキイキと痛い目に遭ってます(;・∀・)
お金をかけてるだけあって、CGもクオリティーは高いです。人間界に行ってしまった兄を連れ戻す・・・って話ながらも、出てくる人たちが誰もがユニークで面白いキャラですし、おバカ映画ながらも真剣にやってるところが笑えるんですねー。
オジ−・オズボーンが登場した時は、仰け反りそうになりましたよ。
日本語吹き替えで、地獄にいる門番で(かな?)頭がオッパイになった人の声が広川太一郎さん。
あのスットボケの口調がツボ(≧▽≦)
ハーヴェイ・カイテルも楽しげに魔王演じてるのも必見でしょうね。

ラブ・アクチュアリー
2003年イギリス監督:リチャード・カーティス
出演:ヒュー・グラント、リーアム・ニーソン、エマ・トンプソン、アラン・リックマン他
(´▽`)つ★★★☆☆
<ストーリー>
クリスマスを目前にした12月のロンドン。
誰もが愛を求め、愛を成就させようとする季節・・・。
男女19人が織り成すラブ・ストーリー・・・ということで、沢山の恋愛模様が同時進行していくので、粗筋は省略っ。
この作品はイギリス映画のラブコメをイギリス映画界が総力をあげて描いた・・・というに相応しいほどの、豪華出演者です。
まるでクリスマス・プレゼントの箱を開けたような映画。思い切り、女性にとっては嬉しいシチュエーションなので、男性の中では「けっ!上手くいき過ぎだろ」なんて、シリアスに捉えてしまう人もいるかもしれませんねー。
なんせ、女性に対して必死な男ばかりが登場しますので・・・。
秘書に一目惚れした英国の首相、友人の妻に恋した男、初恋の女の子がアメリカに帰っちゃうことで悩む少年、言葉の通じないポルトガル人の家政婦に恋しちゃう作家などなど・・・。
そこまで惚れられる女・・・っていうのは、女性の憧れでもありますので、製作サイドはお上手です。
しかし、この作品は男女間ばかりではなく、義理の親子や長年苦楽を共にしてきた男同士の仲、夫婦や兄弟の愛も描いています。つまりは、どんな関係にも「愛」は存在してるという視点が素晴らしい。
そこへ、ドサクサ紛れっぽく英国男性の願望みたいなエピソードも加えてある辺りは、イギリスらしいかもしれませんが・・・。
「イギリス訛りの英語がキュート♪」と言われ、アメリカ娘にモテモテ〜♪なんて話はイラネ・・・って言う人が多いんですけどもね。
とにかく、ハッピー♪ハッピー♪で、クリスマスが背景にあると、出来すぎな話でも許せちゃう不思議。作品の中には色んな恋愛物語がギュ−ギュ−に詰まっていますけど、ラストに出てくる沢山のハグの映像が私は一番好きですねー。
ハグハグ、ハグハグ・・・(*´∀`*)
日本人だと、あんな風に自然とハグができないってのもありますけど、良いですよね。
こういう映画は、眉間にシワ寄せて観るもんじゃなく、ゆったりした気持ちで観てほんわかな気持ちになれば良いんですよ〜。
あと、笑えるシーンではないけども、個人的にウケたシーンがありまして・・・。葬儀に流れた曲が、ベイ・シティ・ローラーズの「バイバイ・ベイビー」にニンマリしちゃいました( ̄ー ̄)
亡くなった奥さんB.C.Rのファンだったのね〜・・・と。
後ろに映し出されているフォトの中に、ローラーズ・ファンだった頃の姿も入ってて、抜け目なし。
まぁ、このネタはわかる人はわかるってことで、年齢層もバレバレになっちゃいますけど、なかなか監督は細かくていらっしゃると感服。

リリア 4-ever
2002年スウェーデン監督:ルーカス・ムーディソン
出演:オクサナ・アキンシナ、アルチオン・ボクチャルスキー
(´▽`)つ★★★★☆
<ストーリー>
ロシアの小さな町で暮らす16才のリリア。
母親とその恋人とのアメリカ移住を楽しみにしていたが、母親はリリアを残し去って行った。
母親が置いていった僅かなお金で、母親がアメリカに呼んでくれる日を待ちながら細々と生活していた。
しかしお金が底をつき、リリアは売春をして生活費を稼ぎ始めた。
そんなある晩、道を歩いていたリリアはアンドレイという男に声を掛けられた。
リリアの生活ぶりを心配し親切にしてくれるアンドレイから、スウェーデンで一緒に暮らそうと言われ、リリアは新しい生活に胸を躍らせ祖国を後にしたが・・・。
※ネタバレ含んだ記事です。
「ショー・ミー・ラヴ」に引き続き、若い女の子の青春物語・・・と言っても、この作品は強烈に胸が痛むストーリーになっています。
はっきり言ってキツイです。
どんよりとした空、味もそっけもない雰囲気の団地。アメリカに移住すると大喜びのリリアの姿から始まるこの作品、次の場面では一気に奈落へと突き落とされるリリアの姿になってしまいます。
母親と恋人だけがアメリカに行くという話になり、容赦なくリリアは置いていかれる。
車で出発しようとする母親にすがり付いて喚く姿が、演技を超えた凄さで胸が押しつぶされそうになりました。
とにかく、非常に残酷なお話です。
こういう青春像は、少なくとも商業映画では手を出さないテーマです。
この作品も、詩人でもあるムーディソンならではの細やかな視点とリアル感を伴なったカメラの撮影手法が見事にマッチしています。
親の身勝手さに子供をたったひとり置いて外国へ行ってしまうのも、売春をしてまで生活費を稼がなくちゃいけないのも、現実的にも多く存在する話だからこそ、そういう現実から目を背けていた・・・ということに気付かされます。そして、この作品に出てくる大人たちは皆自分勝手。
そう・・・夢も希望もある若者の前途をぶった切るのは、社会であったり、その社会を支える大人たち。
ひとりで生きていくには未熟な子供たちは、そういう大人たちの犠牲者なんだ・・・ということを「これでもかっ!」と描いているのです。
リリアが仲良くしている近所の男の子も、父親から虐げられていて、家に帰りたがらず、ほとんどストリート・チルドレン。
リリアは仕方なく売春を始めるんですが、アンドレイの「新しい生活」という言葉を信じてスウェーデンへと旅立つ。しかし、ここでも希望から奈落へ突き落とされるんです。
親切なフリして、アンドレイは売春業者の仲介人みたいな仕事をしてたんですね、結局。
リリアはマンションの一室で監禁され、仕事をさせられる時に外へ連れ出されるという、奴隷のような扱いをされてしまう。
まったく!何なの!?この仕打ち!!・・・ってくらいに気の毒で気の毒で。
リリアは天使が描かれた絵をいつも大事そうに持っていて、その絵に向かってお祈りを捧げていたんですけど、救われない苛立ちから絵を破壊する。
リリアがロシアで仲良くしていた近所の男の子は、リリアがスウェーデンに旅立った日に自殺。
その男の子が天使の姿になって、リリアを慰めにくる・・・という描写は賛否があるようですが・・・。
リリアが隙を見て逃げ走った後、その男の子の元へ旅立ったというラストシーンは、「死ぬしか道がなかったのかなぁ〜」と思うと同時に「良かったね・・・」と思える自分が・・・。それだけ、居たたまれないお話でした。
ところで、ムーディソンは「普通っぽいんだけど、可愛い女の子」を起用するのが上手いですね。

















