>>全ての記事を表示する

※本ブログはサイトに移行しました。
ブログ記事を編集、再掲し、検索しやすいようにしました。
只今サイトで更新中。

サイト → 「偏愛シネマちっく」

ドッグ・ヴィル

2003年デンマーク
監督:ラース・フォン・トリアー
出演:ニコール・キッドマン、ポール・ベタニー他

(´▽`)つ★★★★★

<ストーリー>
ロッキー山脈の麓にある村「ドッグ・ヴィル」
ある日、村の近くのジョージ・タウン方向から銃声が響いた。
その直後、村の青年トムは、村に逃げ込んできた女性グレースと出会う。
すぐに追っ手のギャングたちが村に現れたが、すでにトムはグレースを隠し、何とかその場を切り抜けた。
トムは翌日、集会所でグレースをかくまうことを提案。
条件は「二週間で彼女が村人全員に気に入られること」だった。


「ダンサー・イン・ザ・ダーク」で、主人公の女性をとことん虐げ、これでもかっ!と観る者に救いようのない思いをさせ、落ち込ませた監督の作品。
この作品もまた、主人公の女性をトコトン虐げております(;´Д`)

まず最初に誰でも面食らったであろう、舞台劇のような・・・スタジオでのリハーサルと見間違えるようなセットに私も御多分に漏れず、驚いた。
まさか、これでストーリーが続くの・・・?と。
線と最低限の家具だけのセットは、最初はさすがに違和感ありまくりだったのに、不思議とストーリーが進むうちに慣れていくものなんですね。
それも自分の中では驚いた。
限りなく平面の中で繰り広げられるこの作品は、セットで演出して誤魔化さない人間の内面にガッと焦点を当てていた。
だから、閑散としたセットも気にならなくなったのだろうと思う。

さて、こういうセットで映画を撮る意図は何だろう?と考えた時に、私は電車やバスを連想しました。
電車やバスは「社会の縮図である」と、ずいぶん昔に何かで読んだ記憶があります。
その中では無論ルールが存在し、お互いがそれを守ってこその空間。
しかし、ルールを無視した輩が出てきても、見て見ぬフリをしている傍観者がいる。
まるで、そこに壁でもあって見えていないような感じで・・・。
それこそが、人間は壁があってもなくても見ないことが可能だ・・・ということの皮肉を表しているように思った。

dogville.jpg ドッグ・ヴィルの中で、仲良くするという微妙なバランスを崩し始めたのは子供です。
電車やバスで騒ぐのも子供・・・その子供に対し、親を差し置いて叱ることは難しい。
子供はそれをわかっている・・・ドッグ・ヴィルのあの子供も・・・。
怖いことに、このドッグ・ヴィルで起きていく出来事は、今の日本の学校にも当てはまるんですよ・・・グレースが村人から人権蹂躙されるような仕打ちを受けていく様子は、本当に見るに耐えない。
そして、グレースが強姦されている側で、村人たちが普通にお喋りをしているというシーンは、強烈過ぎて目を覆いたくなるほど。
まさに、村人たちは傍観者と化していることを表現しているのでしょう。

ひとりを仲間外れにしていくことは容易です。
「村八分」という言葉があるくらいですし、こんなの教室の中でイジメが生じることと同じ構図なんです。
しかも、ひとりを標的にすることによって、団結力が増していくことも事実。
何かを敵にしておくというのは、人間の歴史で繰り返されてきているし・・・。
それを赦すということは果たして善なのだろうか?・・・という問いを見事にこの作品は投げかけてきている。

dogville3.jpgさぁ!ここでラストを観終えた時、どう感じたか?と監督の意地悪な問いを叩きつけられたようですねー。
「いつもは平和で非暴力的な社会が理想です・・・なんて言っておいて、まさかスッキリしたなんて思わなかったよね?」って・・・。
私は正直に申しまして、スッキリしました!!
・・・というか、私がグレースだったら、とうに「ふざけんなよっ!」とブチ切れていたかもです(;´∀`)

いやはや、この映画は本当に凄いです。
セットがない上に時間も長く、最初は忍耐力を要したけれど、途中から一気に食い入って観ていました。
いろんな意味で、観ている者を試していると思わずにはいられましぇん〜。

それにしても、ニコール・キッドマンがきれい♪(*´∀`*)
女から見てもウットリしちゃう美しさですよぉ〜。
ラストで眼差しがキッ!と変っていくところも、さすがです。
それと、ナレーションのジョン・ハートの声の響きが素晴らしかったですね。


※続編
>>マンダレイ

にほんブログ村 映画ブログ 外国映画(洋画)へ ← ランキング参加中です。他の映画ブログ検索にも便利♪  

2006年12月19日 映画た〜は行 2000年以降 トラックバック:0 コメント:2

コメントありがとうございます♪
人それぞれの価値観によって印象が違ってくるほどの幅を持たせた映画ですよね。
ラストにグレースが「権力の行使」という言葉を使っていたのも、映画全体を象徴していた気がしますね。

2006年12月21日 らぶここ URL 編集

観ていてしんどくなりましたが、決して上映時間の長さのせいではなく、のめりこんで観ました。
ラストは「スッキリ!」というか「モヤっと」というか微妙な感じでしたが、人間関係の実験映画としたら、やはり悲しくなる結末…。
私もレイプシーンはこの映画のキモだと思います!

ではまた!

2006年12月21日 加納ソルト URL 編集












管理者にだけ公開する