屋根の上のバイオリン弾き
1971年アメリカ監督:ノーマ・ジュイソン
出演:トボル、ノーマ・クレイン、ロザリント・ハリス他
(´▽`)つ★★★★☆
<ストーリー>
帝政ロシアの圧制の中、ウクライナ地方のアナテフカのユダヤ人テビエは、妻と5人の娘たちで貧しくとも温かい家庭を築き、信仰と古くからの伝統を守って暮らしていた。
テビエが年頃になった上の娘たちをなんとか裕福な男と結婚させたいと願っていたところに、長女の結婚話が舞い込む。
ところが、長女には仕立て屋モーテルという恋人がいた。
そして、次女は革命を目指す学生を追ってシベリアへ行き、三女は異教徒のロシア人青年と駆け落ち。
そんな中、ロシア革命の波が村に襲い掛かかり、ユダヤ人迫害が始まる。
1960年代にブロードウェイのミュージカルとして絶賛を浴び、それを映画化した言わずと知れた有名な作品です。
舞台でテビエを演じたトボルが映画でも起用され、作品は1971年のアカデミー賞やゴールデン・グローブ賞、英国アカデミー賞とあらゆる賞を受賞。
超有名な作品に限って、私はなかなか観ないんですよ〜。有名過ぎるし、評判が良いことは事前に十二分に知っているし、自分の中で興味を持たない限りは「じゃあ、私も観てみようかな」って気分にはならないんで・・・(;´∀`)
ホント、天邪鬼で自分でも困るんですが・・・。
この作品は、ユダヤ人の信仰心や伝統という確固たる信念と押し寄せる「個人主義」という時代の変化に戸惑い、一方でユダヤ人がいつまでも安住の地を得ることができない民族で在り続ける嘆きをテビエの視点で淡々と描いている。
ミュージカルと言っても、それほどワザとらしく歌い出すこともないので、違和感はありませんでした。中でも、「サンライズ・サンセット」はよく知ってる曲ですけど、映画を観ながら聴いて、初めて涙が出ました。
親が子の旅立ちに対する想い・・・っていうのが胸にきましたねー。
長女の結婚式のシーンは、ジ〜ンとしました。
それから、次女がシベリアに旅立つ時の列車を待つシーンや、三女が父親から結婚を許されず、嘆く姿がシルエットになってるシーンは印象的。
さて、この作品がヒットしたのは、世界各地に散らばったユダヤ人・・・当然アメリカにも多くのユダヤ人が移民したことに尽きると思います。(1880年〜1925年 アメリカへの移住者400万人にものぼるそうです)
そして、旧約聖書から引用したセリフの数々。
アメリカでウケないはずがありませんが、その辺の宗教心からかけ離れている日本人は、やはり家族愛に心を打たれるという点でしょうね。
タイトルの中の”バイオリン弾き”は原題で「FIDDLER」なんですが、「ペテン師」という意味合いで使うこともあるそうです。
ユダヤ人は「ユダヤ教という屋根の下に暮らす民」だそうで、だから屋根の上にいるのは神様なのです。
ユダヤ教の神様の思し召しの通りに我々は真面目にやっているのに、いつも苦難を与えるペテン師だ・・・という風にタイトルを解釈できますね。
ですから、テビエも上を見上げるシーンが多いのかもしれません。

定住地のない民族・・・ユダヤ人の歴史は迫害が付きまとっていて、職業と居住区の制限を受け、区別をするために服装も帽子をかぶるなどが義務付けられてたんですね。
劇中、ロシア当局からの命令で村を追い出される時、「だから我々はいつも帽子をかぶってるのだ」というセリフがありましたけど、私たちにはわからないジョークなんでしょう。
そして、テビエ役のトボルが素晴らしいんですよねぇ〜。
彼はこの作品の時にはまだ30代だったそうです・・・見えませんけど(;・∀・)
この作品の後は、なぜか「フラッシュ・ゴードン」に出てます。
3時間近くもある作品ですけど、見入ってしまう作品でした。

















