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リトル・ミス・サンシャイン

リトル・ミス・サンシャイン2006年アメリカ
監督:ジョナサン・デイトン
出演:グレッグ・キニア、トニ・コレット、アラン・アーキン

(´▽`)つ★★★★☆

<ストーリー>
アリゾナ州に住むフーヴァー一家は、崩壊寸前。
父親のリチャードは、成功論を振りかざして「負け組み」を否定し、長男はパイロットを夢見て沈黙をを続け、娘はミスコン優勝を夢見て、祖父はヘロイン常習者、そこへゲイで自殺未遂をした伯父まで加わる。
母親が奮闘するも、家族はバラバラ。
そんな時、娘に念願の美少女コンテスト出場のチャンスが訪れる。
一家は旅費節約のため、オンボロのミニバスに乗り込み、開催地カリフォルニアを目指すことになった。


※ネタバレ含んだ記事です。

アカデミー賞の助演男優賞や脚本賞を受賞した、家族の崩壊危機と再生を旅を通してコミカルながらも、ハートフルに描いた作品。

ims5.jpgこの映画は、「勝ち組み」「負け組み」という二極論から出発していて、日本でもそういう言葉が一人歩きしている部分があるので、ここでじっくり人生の「勝ち」って本当は何か?を見つめ直すには良い作品だと思います。

リチャードは自分の足元を見ないで、なんとか「勝ち組み」になろうとしているくせに、「勝ち組み」になるための啓発の教材を売ろうと必死。
そして家族も、おおよそ「勝ち組み」とは程遠いような状態。
誰もが自分のことだけしか考えず、共同体としての家族が崩壊寸前なのです。
せいぜい、祖父と孫娘の仲が良いってことぐらい。

lms3.jpgそんな家族が狭いミニバスに乗り込んで、遠路カリフォルニアまで旅をする。
その旅は平坦なものではなかった・・・ってことで、まず車のロー・ギアが入らなくなった。
それによって、セカンド・ギアから走り出すために全員で車を押してから、順々に乗り込まなくてはならない。
実は、その作業が映画の要になってるのでは?と思います。
家族が力を合わせて車を押す作業・・・共同作業によって動き出す車が家族の有るべき姿を象徴しているのではないかと・・・。

lms2.jpgそして、リチャードはビジネスで失敗しそうになり、自分が「負け組み」になってしまうと慌て、悪あがきをするんだけれど失敗。
しかし、祖父は「最初から諦めて、何もチャレンジしない人間が負け犬なんだ」と言葉をかける。
そうなんです。
人生の勝ち負けは結果で決まるのではないんです。
ですから、ここでポンコツの車がリンクするんですねー。
つまり、何事も始める時にはパワーが必要・・・ってことです。
そのパワーを出す前に諦めれば、物事は動きません。
動かなければ結果も出ないから、失敗も成功もない。
一番肝心なことは、「始める(動かす)」ことだということで、この辺は上手いなぁ〜と思いました。
車を動かし始めるためのロー・ギアがダメになり、その代わりに家族が力を出して動かし始めるんですからねぇ。

lms4.jpg長男も自分が判別できない色があることが判り、パイロットになるには致命的でショックを受けます。
その姿を遠くから見守る家族と息子の側に黙って寄り添う娘。
これによって、沈黙を続けていた息子が変化するのも象徴的なんですね。
夢を諦めなくてはならない状態になったとしても、敗北者ではないんだということですね。
現実を受け入れることの方が勇気が必要だし、それを踏まえて気持ちを切り替えることができる人ほど、前進できる勇者だと私は思います。

道中いろいろあって、何とか美少女コンテストの会場に到着するんですけど、アメリカは子供に可愛さを求めるのではなく、美女を求めるんですねー。
ガッツリとメイクした子供に混じって、フーヴァー家の娘は明らかに浮いた感じなんですけど、「何事もチャレンジすることに意義がある」ということで家族全員で娘を応援する。
ダメなことはわかってる。
けれど、そのために本人が努力してきたことは尊い。

このロードムービーは、家族再生に留まらず、生きる上で何が大事なのかをさりげなく描いているところがいいですね。
押し付けがましくなく、何かに挑戦することやプロセスが大事だということをポンコツ車とフーヴァー家の姿を通して見せてくれてます。



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2007年07月05日 映画ま〜わ行 2000年以降 トラックバック:0 コメント:0












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