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ミシシッピー・バーニング

ミシシッピー・バーニング1988年アメリカ
監督:アラン・パーカー
出演:ジーン・ハックマン、ウィレム・デフォー、フランシス・マクドーマンド

(´▽`)つ★★★★☆

<ストーリー>
1964年6月、ミシシッピー州ジュサップの町で起きた3人の公民権運動家の失踪事件。
その事件を重く見たFBIから、2人の捜査官が派遣された。
現場経験豊富で叩き上げのルパート・アンダーソンとエリートのアラン・ウォードの捜査は、町の人々の非協力的な態度や敵意すら向けられ、なかなか進展しなかった。
そんな中、アンダーソンは、保安官スタッキーとその仲間たちが事件に関わってると確信し、スタッキ−の妻から事件の糸口を探ろうとする。


「フリーダム・サマー」と呼ばれる1964年6月に、実際に起きた公民権運動家殺人事件をモデルにして描いた作品。
登場人物の人名や地名、何箇所かは創作した部分はあるものの、当時の事件で逮捕された保安官から訴えを起された映画で、言い換えれば、なかり核心を突いている作品であると言えましょう。

m-b.jpgまずは、公民権運動家たちの目的は何か?と言いますと、当時でもアメリカ憲法には黒人の投票権を保障する文言はありましたが、白人の投票権は簡単に登録できる一方で、黒人には試験などを導入して簡単に投票権が登録できないようなことをしている状態だったそうです。

で、アメリカ国内で最も黒人の投票権登録数の少ないミシシッピー州をターゲットに、いくつかの公民権運動グループが「COFO」という統合した組織を作り、その中から派遣された3人がミシシッピー州で失踪した・・・という事件がこの作品のモデルです。

m-b3.jpg黒人差別は南部が強い・・・という認識は周知のことですけど、ほんの40年前にこれほど酷い差別がまかり通っていたことに驚愕します。
「K.K.K.」という組織の存在も知ってる人は多いですが、この組織は対象が黒人ばかりではなく、ユダヤ人、有色人種、黒人側に付く白人、白人であってもよそ者・・・などなど。
中にはナチスを崇拝する者もいて、鍵十字なんかも用いることがあるそうです。
この作品では、捜査官2人は町の平和を乱す「よそ者」であり、彼らに協力する者も裏切り者として容赦なく家を焼かれたり、暴行を受けたりします。

こういう、言わば徹底的な差別主義者の行為を見せられ、良い気分がするはずもありません。
映画を観ながら嫌悪感や怒りさえ抱くのは初めてかもしれない・・・。
ここまでの非道を描くのも、虐げられた人たちの感情を疑似体験させるつもりだったんでしょうか?
少なくとも、私には効果てき面でしたよ(;・∀・)

m-b2.jpgそして、映画の中では説明していませんけど、犯人たちは誰一人として「殺人」で起訴されていません。
罪が軽いなぁ〜と思っていたら、殺人で扱うと州の管轄になって、馴れ合い裁判になることが懸念されたため。
「公民権を覆す陰謀」であれば、連邦政府に訴えることができるからなんですね。

有罪になった場合は最高刑は10年の服役、罰金5,000ドルと殺人罪よりも軽くなりますが、実際の事件では地方裁判所は一審、二審ともに無罪を言い渡したため、メディアンの連邦裁判所に持ち越され、ミシシッピー州に於いて白人が黒人を殺害して有罪になった初のケースとなりました。

m-b4.jpgちなみに、この事件は最近になって新たな展開になったことをご存知でしょうか?
2004年、州司法省は「3人の殺害事件を2005年の初めに決着をつける」という談話を発表したんですねー。
それで、2005年1月、フィラデルフィアのK.K.K.のリーダーだった人物(80才)が逮捕されました。
当時を知る証人も多くが亡くなっていましたが、何人かの証言を得て、陪審員による「有罪」の評決、そして懲役刑の有罪判決が言い渡されました。
ちょうど「フリーダム・サマー」で起きた事件と同じ日だったそうです。
その後は州最高裁へ控訴したらしいですけど。

この公民権運動の発端になった、黒人による「バス・ボイコット」を描いた映画「ロング・ウォーク・ホーム」もあります。


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2007年08月11日 映画ま〜わ行 1980年代 トラックバック:0 コメント:0












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