みんな元気
( ;∀;)つ★★★★☆1990年イタリア・フランス
主演:マルチェロ・マストロヤンニ
<ストーリー>
シチリアに住むマッテオ(マストロヤンニ)は、島で長年勤めてきた公務員を定年退職し、好きなオペラ鑑賞をしながら静かに暮らす日々だった。
妻に先立たれ、5人の子供たちは皆独立していた。
1人暮らしをしていたマッテオは、夏休みに子供たちとその家族がマッテオの家に集まることを楽しみにしていた。
しかし、誰一人としてやって来ない。
来ないならこちらから訪ねに行こうと、マッテオはイタリア全土に散らばっている子供たちに会いに行くことにした。
そして、マッテオを待っていたものは・・・。
監督は『ニュー・シネマ・パラダイス』のジュゼッペ・トルナト。
この作品は、『ニュー・シネマ・パラダイス』とは趣が違うけど、これもまた静かに胸を打つ。
ビデオは出てたけれどDVD化されていないので、DVDが主流となってきたレンタル屋さんでも置いていないケースが大半だと思う。
良い作品なだけに、とても残念。
名俳優のマストロヤンニが分厚いレンズの眼鏡をかけ、いそいそと子供たちに会いに行く、言わば「爺ちゃんのロード・ムービー」日本でも『東京物語』という名作があるけれど、それと同じようなストーリーかな?(私は「東京物語」を観たことがないんで・・・)
親はいつまでも自分の子供を理想の中で描いていくもので、子供が大人になってもそれは変らない。
みんな立派になって、幸せな生活を送っている・・・そう思いたいもの。
けれど、子供は現実の社会の中で生きていて、苦悩や哀しみも抱えている。
マッテオは時折幼少時代の子供たちの幻を見る。
時が止まったようなシーンは印象深い。
それはもしかしたら、マッテオ自身が止めている時間なのだろう。
マッテオの旅は、子供たちが理想と離れた暮らしをしていることを知っていく旅となる。
そして、子供たちが隠していた最も悲しい現実も知らされる。
子供は子供で、親を落胆させないように取り繕って、幸せな生活を送っていると装う。
親はただひたすら子供の幸せを願うし、子供はそれが重荷になることもある。
でも子供も親の願いは承知してるから、心配をかけまいとする。
これが親子の形として何も特別なことではないし、親になっている人が観たなら、なんとなくチクリとする話だと思う。
親の立場もわかるし子供の立場もわかるから・・・。
マッテオは肩を落としてシチリアに帰り、妻の墓に報告する。
「みんな元気だったよ」
ラストでじわじわ胸にくる映画でした。


















