オリヴィエ・オリヴィエ
1992年フランス監督:アニエスカ・ホランド
出演:フランソワ・グリューゼ、グレゴワール・ゴラン、ブリジット・ルアン
(´▽`)つ★★★★☆
<ストーリー>
南フランスに住むエリザベトは、息子オリヴィエを溺愛していた。
ある日、昼食を祖母に届けるため出かけたまま、オリヴィエは行方不明となってしまう。
それから6年経った頃、警察はパリで男娼として働く少年がオリヴィエではないかと、エリザベトの家へ連れていく。
アフリカへ赴任していた夫も帰国し、姉ナディーヌも含めた4人の生活が再び始まるのだが・・・。
息子のオリヴィエを異常なくらい溺愛する母と、それを呆れる父。
一方でまったくと言っていいほど母親から愛情を注がれていない姉。
そんな際どいバランスの家族の中でオリヴィエは行方不明になる。
母親のエリザベトの悲しみは凄まじく、悲しみを共感する以前にその凄まじさに圧倒される。
だからこそ、オリヴィエが戻ってきたたことが全てであり、オリヴィエの失踪した原因とか、それまでどうしてたのかということなど、エリザベトにとったらどうでもいいことなのだ。
しかし、この映画は「この少年は本当にオリヴィエなのか?」という疑問を投げかけてくる。
どこか信じることができない姉ナディーヌと、無条件に信じる母エリザベト。
映画を観ている私たちは、どちらかと言えばナディーヌの視線でオリヴィエを見ていく格好だ。
しかし、オリヴィエは本人しか知り得ないことをサラリと言ったりする。
本当にオリヴィエなのかなぁ〜・・・?と、それすらも信用できない自分がいたりする。

この映画を観ていた時は、ほとんど「オリヴィエは本物?偽物?どっち?」という答えが出ることを待ってた感じで、ちょっと私自身焦りながら観てたかもしれない。
でも終盤になっていき、エリザベトを見ていたら、本物じゃなくてもいいのかな?って思えてきたから不思議。
「信じる者は救われる」じゃないけれど、エリザベトにとって目の前にいるのは愛する息子であって、それ以上でも以下でもない。
しかし、オリヴィエとナディーヌが関係を持っちゃう。
オリヴィエが本物なら・・・おいおい
それって・・・な関係ですよ〜〜。とにかく、この作品は観る者を振り回す。
そう、私たちもオリヴィエが仕込む心理戦にまんまと巻き込まれてしまう。
男娼していた「オリヴィエ」と名乗る少年は、裏の道を歩いてきたと言える。
人を手玉にする術も心得ているだろう。
だからこそ、信じられない・・・という先入観は離れない。
同性愛と近親相姦という背景を巧みに使い、人間の心理をサスペンス仕立てで迫っていくこの映画は、かなり凄い。
また観たいなぁー・・・DVD化しないかなぁ〜・・・。

















