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欲望の法則

1987年スペイン
監督:ペドロ・アルモドバル
出演:エウセビオ・ボンセラ、アントニオ・バンデラス、カルメン・マウラ

(´▽`)つ★★★☆☆

<ストーリー>
脚本家兼映画監督のパブロ。
彼には、若くてハンサムな恋人ファンがいる。
しかし、2人の仲は倦怠気味だった。
ファンが休暇で帰郷していた頃、パブロは青年アントニオと出会う。
アントニオはファンにはない個性と野性味を持ち、パブロは衝動的にアントニオと関係を持ってしまう。
パブロにとっては単なる出来事だったが、アントニオには初めての男性経験だった。
やがてアントニオはパブロに対して、異常なまでの独占欲がエスカレートしていくのだった。


「バッド・エデュケーション」のペドロ・アルモドバルの名を知らしめることとなった作品。
主人公の設定も「バッド・エデュケーション」と被るのですが、こちらの作品は全体的に濃い(;・∀・)

主人公パブロには、性転換したティナという「姉」の元兄がいる。
このティナは自分の父親と関係を持っていて、それがもとで両親が離婚。
性転換して父親の愛人になろうとしたが、あっさり捨てられ、「もう男なんか信じねぇよ!!」と、男不信になっちゃう元男・・・(((;-д- )=3

そして、ティナの弟であるパブロもまたゲイで、恋人と倦怠期中。
パブロは映画監督という一種華やかな職業だからか、けっこうプライドが高い。
一方、自分の親父のために性転換しちゃう元兄の姉は(ややこしい〜)愛のために一途になるほど、プライドには無頓着。
男不信になったティナは、女友達の子供を可愛がって自分を慰めてたりする、ちょっと可哀想な人。
そこへ、アントニオ登場!!
yokubou.jpg
彼がまたカッコイイんですよ。
んで、パブロとのベッドシーンがあるんですけども、当時の私は面食らいました・・・ちょっと露骨でね(〃▽〃)キャッ
さすがは情熱の国スペインだけあるわねっ!と、変に納得する部分もあったんですが・・・ともかく衝撃的でした。

その後は、男版「危険な情事」のような展開。
アントニオは独占欲が強烈に強い人で、いくら倦怠期中とはいえファンの存在が許せないんですねー。
ところが呑気なパブロは、「やっぱファンは俺にとって大事な人なんだ〜〜」とようやく気づく。
しかし、気づくのが遅いのよ。

バックにはギターのかき鳴らすように弾く音楽がジャガジャガ流れ、映画の濃さを見事に演出(?)
どろどろな泥沼の恋愛模様が男同士の間で繰り広げられるのです。
恋愛の泥沼は、男女間だけではないのですわね。
この作品はそれぞれのキャラがきっちり描かれ、そして整理した感じで進んでいくので、思うほど難解ではありません。

ペドロ・アルモドバルは、「死」というものを通して、人間の愛憎を表現するのが得意のようですね。
「バッド・エデュケーション」と比較して、監督の中の変化と進化を見出してみるのも面白いですね。
ただ、「欲望の法則」のDVDを入手、又はレンタルは困難かもしれませんが・・・。

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2007年01月27日 テーマ別 ゲイシネマ トラックバック:0 コメント:0

バッド・エデュケーション

2004年スペイン
監督:ペドロ・アルモドバル
出演:ガエル・ガルシア・ベルナル、フェレ・マルチネス、ダニエル・ヒメネス・カチョ

(´▽`)つ★★★★☆

<ストーリー>
1980年マドリード。
青年映画監督エンリケの元にイグナシオと名乗る青年が訪ねてきた。
イグナシオは、16年前にエンリケと共に神学校を過ごした同級生の名だった。
イグナシオは「アルヘン」という芸名の俳優で、自作の脚本をエンリケに手渡し、もしも映画化してくれるのなら出演したいと申し出る。
その脚本のタイトルは「訪れ」
それは、エンリケとイグナシオの少年時代を綴ったものだった。


監督自身の半自伝的ともいわれる作品で、物語は現在・過去・劇中の映画シーンが幾重にも重なり、それが見事な形で「究極の愛」を残酷なまでの美しさと切なさで描いている・・・。
我ながら、宣伝のコピーのような書き出しができました( ´ー`)
オープニングも独特で、色使いも独特。
まさにエスパニョーラな雰囲気が(・∀・)イイ!!

まずは、イグナシオが脚本を読んでいる内にイメージの中に出てくる、女装したガエルの美しさにビックリ!・・・そしてウットリ。
今まで私が見てきた男性の女装の中で、ダントツの美しさかもしれない。
そのゲイさんの名前がサハラ。
サハラの化粧ポーチもさりげなくキッチュな感じのデザインで、細部までデザインとか色使いに拘っていることが覗える。

bad4.jpgそしてこの脚本のフィクション部分から、イグナシオの少年期へと話が遡っていく。
イグナシオは学校の文学の教師から溺愛されていた・・・というか、聖職者でありながら少年愛好者(?ちょっと言い方が違うかも・・・)
一方のイグナシオは、エンリケに淡い恋心を抱いていた。
そして、この恋心を十数年経っても抱き続けていることは有り得るのか?・・・というような展開になっていきます。bad3.jpg

途中でエンリケは、目の前に現れたイグナシオが本物かどうか疑い始め、「アルヘンと呼べ」と頑ななイグナシオに、「昔と変ったな」と投げかける。
そこでイグナシオから返された「変らなければ死んでいる」という言葉に、重要な意味が込められていたことが後に明らかとなる。
そして、イグナシオの真実とエンリケへの想いも・・・。

この映画は、惹かれていく人間の様を同性の間で巧く描いていると思うんですよ。
教師が少年のイグナシオに惹かれ、そしてイグナシオの天使のような歌声に眼をうるうるさせている感じや、エンリケもまた目の前にいるイグナシオと名乗る男を見つめる感じとか・・・。
映画全体がとても丁寧に感じるのは、そういうちょっとした仕草や表情なんかで伝えようとしていて、演じる俳優もキチンとそれを演じきってるからだと思う。
bad.jpg
ところで、少年のイグナシオが「ムーン・リバー」を歌うシーンがあるんですけど、少年たちが水遊びしているシーンと重ねるあたりは、監督のセンスのよさを感じる印象的なシーンでした。

ちなみに、R−15指定なんですねー、この映画。

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2006年12月18日 テーマ別 ゲイシネマ トラックバック:0 コメント:0

ロングタイム・コンパニオン

1990年アメリカ
監督:ノーマン・ルネ
出演:キャンベル・スコット、ブルース・デイヴィソン、マーク・ラモス

(´▽`)つ★★★☆☆

<ストーリー>
莫大な遺産を相続したディヴィッド、TVドラマの脚本家のショーン、スポーツ・インストラクターのウィリーらは、友人のジョンとビーチハウスを借り切って夏を過ごすゲイ仲間だった。
1981年7月、彼らは同性愛者たちが原因不明のガンによって死亡した新聞記事を読みショックを受ける。
その翌年、ジョンがエイズを発病し、翌1983年に死亡する。
そして、次々と仲間が発病してはこの世を去って行き、遺された仲間はエイズを撲滅する活動を始めるのだった。


12月1日は「世界エイズ・デー」ということで、「ロングタイム・コンパニオン」をレビューしたいと思います。

エイズは当初、同性愛者(とりわけゲイ)の間で感染する病気だと思われ、病気に対して関心を持つというより、同性愛者の差別に拍車がかかってしまいました。
この映画は、その間違った認識の時代にエイズによって仲間が次々亡くなっていく、あるゲイ・グループの9年間を綴った作品です。
longtime4.jpg当然、同時のゲイも「エイズ」への知識はなく、風評に惑わされて不安に苛まれていく。
感染が怖くて、仲間であろうと発病した者との接触を拒んだりもする。
今考えてみると、患者さんにとって偏見や差別以上に冷たい仕打ちだったでしょうね。

それが異性間でも感染するってことがわかった辺りから、エイズへの関心はグッと高まる。
ゲイの病気だと思っていたのに、対岸の火事ではなくなったということですね。
著名人でもエイズで亡くなった人もいるし、ようやくエイズについて正しい知識を知るようになった。
・・・エイズのこの一連の流れの中で、エイズを扱った映画も多く作られました。
longtime6.jpgトム・ハンクスの「フィラデルフィア」なんかは有名ですね。
その頃はエイズの正しい認識を啓蒙するかのように、次々と題材にした映画が作られていましたが・・・。
エイズを扱った映画の中でも、この映画は「エイズ撲滅」の始まりの鐘を鳴らした映画と言ってもいいでしょう。

「ロングタイム・コンパニオン」とは、新聞のお悔やみ欄などに記されていて、長年一緒に暮らした同性のお相手を指す言葉だそうです。
ちなみにこの映画、女性は1人しか登場しません。
longtime5.jpg

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2006年12月01日 テーマ別 ゲイシネマ トラックバック:0 コメント:0